差し歯が取れたときの応急処置と歯科医院を受診するタイミング

「食事中に差し歯が取れた」「急に被せ物が外れてしまった」と慌ててしまう方は少なくありません。

しかし、無理にご自身で付け直すのは避けましょう。かえって歯や差し歯を傷めてしまい、再装着できなくなることがあります。

差し歯が取れたときは、落ち着いて対処し、できるだけ早く歯科医院を受診することが大切です。

処置の4つのポイント

① まずは歯科医院へ連絡しましょう

差し歯が取れたら、できるだけ早く歯科医院へ連絡し、受診の予約を取りましょう。放置すると歯が欠けたり、むし歯になったりして治療が長期化することがあります。

お電話の際は、次の内容をお伝えいただくとスムーズです。

  • 取れた場所(右上・左下など、どの歯か)
  • 取れた状況(食事中・ぶつけた・自然に外れたなど)
  • 現在の状態(差し歯を保管しているか、痛みがあるかなど)

② 元の位置に無理なく戻る場合は軽く戻しても構いません

違和感なく元の位置に収まる場合は、軽く戻して歯を保護しても問題ありません。ただし、以下の点にご注意ください。

  • 強く押し込まない
  • 噛んで固定しない
  • 市販の接着剤は使用しない

少しでも違和感がある場合は無理に戻さず、そのまま保管をしてください。

③ 口腔内を清潔に保ちましょう

差し歯が取れた場所は食べかすや細菌が付着しやすくなります。やわらかめの歯ブラシで優しく歯磨きを行い、清潔な状態を保ちましょう。

④ 取れた差し歯は持参してください

外れた差し歯は、再装着できる可能性があります。捨てずにチャック付きの袋や小さなケースなどへ入れて保管し、受診時にお持ちください。

【ご注意】ティッシュに包むのはおすすめできません。

ティッシュに包むと、そのまま誤って捨ててしまうケースがあります。紛失を防ぐためにも、小さなケースなどで保管すると安心です。

差し歯は一生使えるものではありません

差し歯は永久に使えるものではなく、経年劣化によって交換が必要になることがあります。見た目に問題がなくても、接着剤の劣化や内部のむし歯が進行しているケースもあるため、定期的なチェックが大切です。

差し歯の寿命の目安

当院では、一般的な目安として以下をご案内しています。

自費診療の被せ物…約7〜8年
CAD/CAM冠(保険診療)…約5〜6年

※寿命は、個人差があり、メインテナンスの状況、お口の状態やかみ合わせ、歯ぎしり・食いしばり、セルフケアの状況などによって前後します。

差し歯の交換を検討するサイン

次のような症状がある場合は、差し歯の作り替えを検討するタイミングかもしれません。

  • 歯ぐきが下がり、差し歯との境目が目立ってきた
  • 見た目が気になる
  • 差し歯がグラグラする
  • 噛みにくいなどの違和感がある

特に歯ぐきが下がると、見た目だけでなく汚れもたまりやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。

定期的なチェックが歯を長持ちさせます

差し歯の内部は見た目からは見えません。

  • 接着剤の劣化
  • むし歯
  • 歯根のトラブル

などが進行していることがあります。

これらはレントゲンだけでは確認が難しい場合もあり、外見からは異常が分からないケースも少なくありません。定期検診で差し歯の状態を確認し、必要なタイミングで交換することで、ご自身の歯をより長く健康に保ちやすくなります。

当院では、差し歯が外れた原因を確認の上、必要に応じて土台・かみ合わせ・歯ぐきの状態まで確認しています。

「何度も差し歯が取れる」「以前治療した差し歯に違和感がある」などお悩みの方も、ご相談ください。